2011年4月25日月曜日

[GDC 2010]ヒット作を確実にリリースする方法,教え

 Ubisoftのゲーム開発者Patrick Plourde氏によって行われた,「アサシンクリード2」PC版 / PlayStation 3版 / Xbox 360版)のゲームデザインに関するレクチャー「Designing Assassin's Creed 2」 リネ2 RMT
の内容をレポートする。


 全世界で800万本以上を売り上げた作品である前作「アサシンクリード」の続編を作るに当たって,Plourde氏に課せられたミ
ッションは非常に厳しいものだったそうだ。売り上げは前作を上回る必要があるし,レビューでは今一つだった前作よりも高い点数をとらなければならない。ゲーム内に数々の新要素を追加する必要がある。まとめ上げなければならない開発チームの総人数は300名以上で,さらに彼らはフランス,カナダ,シンガポールの三か所に散らばっている。開発期間は延長が許
されない……。


 そのような難題に応えるためにPlourde氏は,開発期間中,以下の三つを守ることを心がけたそうだ。

1. ゲームの“コア”を明確にして,それに集中すること ネクソンポイント RMT

2. しっかりと“文章化”をすること
3. プレイテストとデータトラッキングを有効活用して,ゲームのデザインを検証すること



1. ゲームの“コア”を明確にして,それに集中すること


 Plourde氏は,大きな目標を限られた期間内に成し遂げるためには,ゲームの“コア”となる要素をしっかりと見定めて,そこにフォーカスすることが重要 r2 rmt
だと語る。
 なんだか当たり前の話のようにも感じるが,より徹底してそれを行うことが大切であり,Plourde氏はヒエラルキーの上部に位置しないものは,捨ててもいいものと考えるそうだ。

 プロジェクトの進行中は「どの要素がコアでないか」という視点を常に持つ。ここで「自分が好きだから」とか,「コダワリが」とか言
いだしてはいけないそうだ。そういった感情にとらわれない,クールな視点が大切だということだろう。

 「アサシンクリード2」の場合は,“コア”となる要素は以下の三つであったという。

  • Fight(戦闘)
  • Navigation(移動)
  • Social Stealth(群衆に紛れるステルス)

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 ゲームのコアとなる要素は,もちろんゲーム全体に与える影響が大きい。そしてだからこそ,そうでないものについては力を抜いてもいいと,Plourde氏は続ける。しかし,要素自体
をカットすることはしないそうだ。なかなか難しそうだが,Plourde氏は,「アサシンクリード2」におけるその実例を紹介した。

 例えば「Missions(ミッション)」。ミッションは前作「アサシンクリード」にも存在したが,あまり面白いものではなかったという。その理由は,AC1のミッションが,ゲームのコア要素と関わりを持っていなかったからだと氏は分
析する。
 AC2ではコア要素の一つであるNavigation,つまり本作の持つ,広いマップを動き回ったり,屋根から屋根へと飛び回ったりする楽しさと,ミッションをしっかり結びつけることで,プレイヤーに面白いと思ってもらえるものになったとのことだ。

 またゲーム内の「Economy System」(経済システム)についても同様の
ことが行われている。AC1の経済システムは,いま一つ深みの感じられないものだった。その部分を2で磨き込むかどうかだが,ここはゲームのコアではないので,それは行わない。これをコアにしたりすれば,ゲームはつまらないものになるだろう。そこでどうしたかというと,AC2では取引をリワード(報酬/褒美)として扱うことで,プレイヤーがこれをポジティブ
なものとして捉えられるようにしたそうだ。


 このようなサイドフィーチャーは,コア要素を引き立てるものである
べきで,邪魔するものであってはいけないと,氏は続ける。
 例えば「Assassination(暗殺)」。暗殺者の話なのだから,ここは大事なのではないかと思えるが,実際にはAC1では暗殺が難しく,この部分でフラストレーションを感じていたプレイヤーも少なくないらしい。そこでAC2では,暗殺それ自体は簡単に行えるようにした。そうすることで,AC2では暗殺の実
行は一種のリワードとしてプレイヤーに認識されるようになっているということだ。


2. しっかりと“文章化”をすること


 自分の考えたゲームデザインは,しっかりと文章の形でまとめておく。こうすることで,自分のアイデアはしっかりと練り込まれていき,またこれまでの思考の道筋もあとから振り返ることができるようになる。さらにドキュ
メント化することで,意思の伝達も効率よく行えるようになる。ただし,ここではパワーポイント資料のような,手間のかかるものを作る必要はないという。AC2の開発で,Plourde氏は6か月で200以上のドキュメント作ったそうだ。


3. プレイテストでデザインを検証すること


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 Plourde氏によれば,テストとは鏡のようなものだそうだ。自分自身や自分達の作品を客観的に見つめるためには不可欠なもの,ということだろう。テスターから上がってきたレポートや,テストを通じて得られたデータは,価値の高い情報であり,さまざまな話し合いは,“意見”で
はなく,“データ”を元に行うべきだという。

 例えばAC2では,データを元に以下のようなことが行われてきたそうだ。

 開発中のある時期,テスターから提出されたミッションに関するレポートを見てみると,移動が単純なミッションよりも,あちらこちらへと移動するミッションが面白いと答えるテスターが多かった。他方,プレイヤーの移動経路のデ
ータを分析してみると,ミッションには屋根の上を通る必要があるものが多いことが分かった。
 これらのデータからは,ミッションは「屋根の上を通るから楽しい」と認識している人が多いのではないかという予想を導き出せる。
 さらにデータを見ると,どうやらコアプレイヤーは屋根の上の移動を使いこなしている人が多いのだが,カジュアルなプレイヤ
ーには,そういう人が少ないようだった。つまりカジュアルなプレイヤーには,建物に上るクライミングと,屋根の上を駆けるフリーランニングという本作の魅力が,うまく伝わっていなかったのだ。そのために,それを強制的に体験させられるミッションが面白いと感じたのではないだろうか。
 そのような分析結果を得たので,開発チームは,主人公が屋根の上
に登る速度を二倍に速めた。すると,それまでよりも多くの人が,自然と屋根の上のフリーランニングを利用するようになったという。


 これら三つの目標を達成したことによ
り,最終的にアサシンクリード2は,Metacriticスコアで91点を獲得し,いくつものゲーム賞にノミネートされる作品となった。商業的には第一週の売り上げが前作よりも33%上昇。全世界で800万本を売ることができたそうだ。

 予算をかけた大型タイトルを作る際には,一つのミスが大きな損害につながる可能性がある。だがゲームデザイナーは,そのリスクを
コントロールすることが可能である。そのために大切なことが,この三つだそうだ。
 かなりシステマチックな手法であり,人によっては機械的で冷たい方法に見えるかもしれない。だが他方で,いまや巨大な産業となったゲームビジネスの世界では,このような考え方が主流になっていくのかもしれない。

引用元:Perfect World rmt

2011年4月19日火曜日

「コンチェルトゲート」,7月18日に正式サービス開始

 NHN Japanは,オンラインRPG「コンチェルトゲート」正式サービスを,7月18日に開始すると発表した。

 同作の基本プレイ料金は,これまでと変わらず「基本プレイ料金無料」だが,正式サービスの開始に伴って,課金アイテムの販売がスタートする。7月18日のタイミングでは,キャラクタースロット,銀行,鞄,モンスター銀行といった拡張機能や,経験値アップアイテム,ふしぎな宝箱などの課金アイテムが販売される予定だ。



 また,正式サービスの開始を記念して,新しいスキル,装備,クエスト,ダンジョンなどが実装されるアップデートが行われるほか,各種キャンペーンも実施されるとのこと。さらに7月18日から7月25日までの期間,ゲーム内の首都「ファンブルグ王国」にある「リセリア城」で,「巨大ケーキ」が展示されるという。

それらの詳細については,後日あらためてアナウンスされるそうなので,興味がある人は公式サイトに注目しておこう。



 コンチェルトゲートは,2007年4月23日よりオープンβサービス(オープンβテスト)が実施されてきたが,テスト開始当初は,「接続に失敗してしまう現象の不具合」やサーバートラブルなどが頻発していた(関連記事は「こちら」)。しかし最近では,クリティカルな不具合が改善され,サーバーも安定してきているようだ。

 ちなみに正式サービスには,これまで行われていたオープンβサービスのゲームデータが,すべて引き継がれるとのこと。キャラクターデータがワイプされることはないようなので,その点については安心してほしい。(大路政志)


### 以下,リリースより ###
? 正式サービス開始日時 詳細 ?
▼ 正式サービス開始日時
2007 年7 月18 日(水)

? 正式サービス概要 ?
▼ 正式サービス記念「巨大ケーキ」実装
正式サービスを記念して、2007 年7 月18 日(水)?7 月25 日(水)の期間限定で、ゲーム内首都である「ファンブルグ王国」に構える「リセリア城」が誇る王宮パティシエが、腕によりをかけて作った「巨大ケーキ」が展示されます。
INFORMATION
※プレスリリースに記載されている内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
※記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

▼ 課金アイテム導入
正式サービス開始に伴い、基本プレイ無料の『コンチェルトゲート』を更に楽しむための課金アイテムが販売開始となります。
キャラクタースロット、銀行、鞄、モンスター銀行などの拡張機能や、経験値アップアイテム、ふしぎな宝箱(!?)の販売を予定しております。

▼ ゲーム内アップデート
正式サービス開始に伴い、ゲーム内アップデートとして「新スキル」「新装備品」「新クエスト」「新ダンジョン」などを実装致します。また、さまざまなゲームバランスの調整が行われております。

▼ 正式サービス記念キャンペーン
正式サービス開始を記念して、オープンβサービス開始時に期間限定で開催された、「勇者応援!キャンペーン」がちょっとパワーアップして帰ってきます。
またキャンペーンの中には、課金アイテムの経験値アップアイテムお試し版が無料配布されるものまでございます。

▼ 正式サービス開始にあたって
なお、正式サービス開始いたしますが、「オープンβサービス」中のデータは全て引き継いでプレイしていただけます。

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引用元:arad rmt